日本では経済が収縮する傾向になっているのに対して、東アジア諸国は徐々に経済力を身につけて来ており、日本製の製品を購入することができる需要層も増えてきています。
このような状況であることから、東アジアへ進出を考えておられる中堅企業様及び中小企業様も多いかと思います。
特に、東アジアでは、日本製の製品へのあこがれが強く、少々高くても日本製の製品であれば、購入したいと思われることも多く、事業展開の仕方によっては事業の拡大の有効な手段ともなります。
この場合に、是非とも気をつけて頂きたいのが、商標権・意匠権・特許権などの知的財産権の各国での取得です。この知的財産権は、著作権を除く他の権利に関しては、日本で取得するだけでなく、各国でも取得する必要があります。
例えば、中国で商品「被服」について、商標「ｔｉｇｅｒ」として販売したい場合には、日本で商標権を取得するだけでなく、中国でも商標権を取得する必要があります。これを怠ると、日本で使用しているのを見て、先取り的に中国で商標権を取得されてしまい、中国に進出しようとして調査をすると、既に第三者がその商標権を取得していたということも十分に考えられます。
先取り的に商標権を取得されてしまうと、法律的な手段がとれることもありますが、その解決には時間がかかってしまいますので、商機を逃すおそれがあり、その商標権を譲り受けることになる場合があります。
この場合、将来的に中国に進出されようとお考えの時に、普通に中国で商標権を取得していた場合に比べて、１０倍以上の費用が必要になるおそれがあります。
このような不利益を被らないようにするために、是非とも東アジアを含む外国（海外）に進出される場合には、進出される国において、特に、商標権の取得をなされておかれることを強くお勧め致します。
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